青山学院幼稚園からの「園だより」をお届けします。
3月のおたより
園長より
卒園を前に、年長組の子どもたち、ご家族は感無量の時間を過ごしているのではないでしょうか。長いようで、あっという間の3年間。幼稚園の諸行事も、ご家族の熱く、濃いご協力によって、充実したものとなりました、卒園のプログラムがその仕上げとなります。
ところで、この時期に、幼稚園に新しいオルガンが入りました。オーストリアの名門リーガー社制作の移動式の小型パイプオルガンです。実は、今年は青山学院にかつてあった緑岡幼稚園創立80周年にあたります。何か記念にと考えて、思い切って導入しました。これまで保護者の皆様から幼稚園のためにと捧げられた寄付金があり、緑岡幼稚園の同窓生のみなさまも、協力を申し出て下さったからです。
オルガンは風が金属パイプを流れて出てくる自然の音色。聖書では、風は神の霊の象徴でもあります。青山学院幼稚園が新しいオルガンが奏でるハーモニーで、いっそう清められた場となりますように。
2月のおたより
園長より
しばらく前のテレビで、「むかさり絵馬」という民俗行事があることを知りました。「むかさり」というのは、私の故郷山形県村山地方の方言で、嫁を迎えること、婚礼を意味します。「むかさり絵馬」とは、病気や事故で小さくして亡くなった子のために、その子が成人して「むかさり」をする絵を書いて、神社に奉納することです。あの子がこのように結婚できればよかったのに、せめて絵馬に書いて、あの世での幸せを祈るのです。
ここで「むかさり」は人生の一番の「晴れの日」とされています。「むかさり」は幸福の頂点なのです。しかし、最近はどうでしょうか。結婚したいと思わない男女が増えています。わが園児たちの30年後はどうでしょうか? 幸せな「むかさり」を迎えているでしょうか? 「むかさり」の日を心待ちにする子どもたちを育てることにしたいのですが。
1月のおたより
園長より
青山学院は今年も、大学陸上競技部箱根駅伝優勝という素晴らしいニュースで始めることができます。沿道で、テレビの前で応援してくださったかたも多いことでしょう。応援で心を一つにし、成果があったことは幸せな経験でした。
駅伝は、長距離のリレーで日本独特の競技です。一人のランナーの事故がチーム全体の成績を左右しますから、気が抜けません。箱根の山登りで、竹石選手が足をつらせた光景では、一瞬息をのみました。しかし、終わってみれば、圧倒的な勝利。今年も青山学院の駅伝チームは、学院全体を勇気づけてくれました。わが幼稚園の幼子たちも、自分の将来の夢を大きく膨らませたことでしょう。幼稚園もこの一年、健やかに、ひたむきに、笑顔をもって走りぬくことにしましょう。